結斗は真剣な表情でその女性

数日前にライと話していた女性教師を見た


「景ちゃんに何かありましたか」

冷静にそう尋ねると、女性教師はふふふと笑ってこう言った


「改めてはじめまして、ね?私はここの教師の斎藤マナといいます。心配しないで、笠上さんは寮へ帰ってるわ」


「......なんかあったんすか?」

マナを見て、咲夜が怪訝な顔をする


「今日からあの子は寮母を辞めて、普通の生徒に戻ることが決まったの」




「「「「............!!!?」」」」



あまりにもサラリと信じられないことを言われ、四人は目を見開いた


状況が全く把握出来ない


「どういうことだよ......聞いてねぇ」


咲夜がマナに詰め寄ると、マナは、おや、と首を傾げた


「まぁいきなり決まったことだし無理もないけど......まだ笠上さんは伝えてなかったのね」


「景が辞めると言ったのか」


低く冷たい声でライに訊かれ、マナはライの方に笑顔を向けた


「火野くん、こんにちは」

「ライ、この人のこと知ってるの?」

「......副担任」

「そ、副担任なの」


マナがニコッと笑う


「質問に答えろ、景が辞めると言ったのか聞いてんだろ」