爽馬はそう簡単に戻ってきたりはしないだろう


彼の決意は

きっとその程度のものではないのだ


次にいつ会えるかなんて

そんなことは分からない


「爽馬。この学校を出て行っても、いつか、またいつか、私たち会える?」


景は言った


すぐになんて望まない


卒業しても


大人になっても


その後でも構わない


いつか会えるだろうか


「分からない」

爽馬は言った



「爽.....馬..........」

「ふんっ」

咲夜が鼻で笑う


「分からないってことは未来だから当たり前だよなー?だから、会える可能性が勿論大有りってことなんじゃん?」

彼はくしゃくしゃと爽馬の頭を掻き回す


「そうだね」

結斗が優しく笑った

景も、頷く



言われなくても、もう信じれる


彼は、きっと私たちに会いたいと

思ってくれていると



「会えるよ、爽馬。夕飯用意できてるから、食べよっか」

景は笑顔でそう言った