そして午後2時

爽馬が話を切り出したのは


テーブルをみんなで囲み、遅めの昼食のお雑煮を食べ終わってからのことだった



「景、みんな.....話がある」

その言葉にいち早く反応したのは

爽馬の横に座る咲夜と市河だ


彼らは特に言葉を発したわけではないが、はっとした表情で爽馬を見た


「改まってどうしたの?」と始めは優しい顔で尋ねた結斗も、それに気づいて何事かと表情を曇らせる


ライと景も同じく、一体何事かと爽馬を見た


そして爽馬は、いつもと同じように淡々とこう言った




「僕、転校することになった」




それは

あまりに突然の出来事で


驚いたからか

信じられなかったからか

その続きを聞くのが怖かったからか




5人はしばらく何も言えなかった