アンカー水穂先生の活躍により、先生チームの勝ちとなった白熱したリレーが終わり


騎馬戦に出陣するライと鈴菜

そして、保健委員として怪我人に連れ添っていった柊を見送り


景は応援ベンチの端に一人で座っていた


次の騎馬戦では鈴菜とライの活躍をしっかり見届けるつもりだ


「横いいですか?」

ふと聞き覚えのある優しい男性の声に振り向くと、そこに立っていたのは先ほどのMVP、水穂先生だった


「先生!どうぞ。さっきのリレー見てました。凄くカッコよかったです!」


パッと顔を輝かせる景に先生は優しく笑い首を振る


「ありがとう、笠上さん。ただ他の先生方よりも年齢が若いってだけですけどね」

「いえ!生徒のアンカーよりも速かったですよ」


ガッツポーズで力説する景の横に腰掛けながら、水穂は髪をかきあげ「実は、」と話だした

「高校生の時、このリレーにでるはずだったんですよ。でもその前に出た種目で骨折してしまい、病院送りになってしまったんです」


情けないですね、と笑う水穂を、景は口を開けて見ていた


それってもしかして.....?