急激に冷たくなる彼の視線


ライはずいっと景に顔を近づけ


「変化するなら俺らのいるところでしろって約束したよな?」

そう言ってニヤリと笑った


ひっっ.....!!

あ.....あぁ.....あれは出会って間もない頃だっただろうか

保健室にて、ライは私を抱き締めるか何かしながらそう言っていたかもしれない


「しれないじゃなくて、言ったんですが、お嬢さん」


ライは窓際の景を追い詰めるように窓に手をつき、もう片方の手で彼女の顎に触れる

幸いバスには自分たち以外の乗客はいなかったが、こんなところを誰かに見られでもしたら勘違いされるだろう


景は顔を紅くしながら

「今回は例外ってことで.....も、もうしないよ」

と極めて明るく言った


ライは信用ならない、とでもいうような顔で景を見る

そしてため息をつき


ぐっと景を自分に抱き寄せた