生徒だけど寮母やります!⁑




どいつもこいつも分かったような口だけは一人前に聞いてくる


ライはふぅっと溜息をくと、ジト目で隆太郎を見た


「な、なんだよライ」

「お前も、参加したいんならあのオッサン達に混ざってくれば」

「あのなぁ」


じゃ、と片手を上げて踵を返すライに隆太郎は呼びかける


「俺、マジでお前の味方だから。なんかあったら言えよ。まだ大学生なんてガキだけど、俺に出来ることならするし」


まぁ.....

わざわざお前が厄介ごとに首突っ込む必要もねぇけどな


ライは彼の言葉を鼻で笑いながら、片手を軽く上げて邸へと歩いていく



そんな時だった


ヴヴヴ.....

黒のクロップドパンツのポケットに入ったケータイのバイブが振動し、ライはケータイを取り出す


着信画面には『市河日向』の文字

今までに彼からメッセージが飛んできたことは多少あれど、着信が掛かってきたは無かった


確か帰省するのは俺と咲夜だけだったから、いっちーは今男子寮Bか学校付近にいるばず.....


こんな時に.....

何の用だ?


ライは不思議に思って応答アイコンをタップした