..........!?
九雷鈴菜が何をした!?
よくやってくれた?
どういう事だ.....
分からない
本人に聞くのは気が引けるが
あいつは何者なんだ.....?
ライはゴクリと唾を飲み込み、ぎゅっと拳を握りしめた
「おい」
低い声で呼びかける
「盗み聞きしてたの、俺だけじゃねーんだろ。出てこいよ」
そう言うと、茂みがカサカサと動いて
声が聞こえてきた
「ごめん。たまたま聞いちゃって」
そう言って出てきたのは
従兄弟の隆太郎であった
今の会話をライ同様聞いていたのだろう
なんで揃いも揃って野郎で庭に集まってんだ
ライはため息をつきそちらを向く
彼は「悪かった」と笑うと、ライのもとまで来てその肩をポンと叩いた
「なんだよ。他人の不幸話に興味あるか?」
「そんな自虐しないでよ。たまたま聞いちゃったって、さっきも言ったろ」
ライの背丈と変わらぬ大学生の彼は、仏頂面なライをまぁまぁと宥めると、しばらくして口を開いた
「大変だよな、お前も。大人たちに色々隠されて。ずっと前から気づいてんだろ?」



