「は.....」


次の瞬間結斗は一瞬で姿を消して、またもや市河を唖然とさせた


「結斗!?」

市河が何事かと今まで結斗がいた場所をじっくり見る

視る

「.......!?」


するとそこには、微かに紫に色づいた空気がゆらゆらと揺れていた


そこから声だけがする

「ヴァンパイアっていうのは、霧になって移動することができるんだよ」

「まっ......じかよ」

「知らなかったでしょ?」


結斗の声は楽しそうに笑ったが、今はそれどころではない

声は急に低くなって


「行くよ」

と、短く呟いた


「えっ、ちょっと待っ」

「あ、いっちー、もし俺たちについて来れなかったらココでお留守番よろしくね」

「はあああ!?いや確かに俺何も出来ないけど!」