「なるほど。そう言うわけで可愛い子が一人増えてるんだね」
数分後
麻依を目の前にして、結斗がニコリと微笑んで言った
「そう!いいよね?」
市河と麻依を連れてきた景は、一仕事終えたような清々しい笑顔をしている
「もちろん俺は大歓迎だよ。爽馬も、ね?」
結斗は隣にいる無関心そうな爽馬を嬉しそう見ながら頷くと、その柔らかい瞳で麻依を見た
市河が麻依を紹介する
「俺の中学時代の友達の小椋」
「はっ、はじめ、ましてっ。小椋麻依です」
結斗の王子スマイルに頬を紅くしながら麻依がたどたどしく自己紹介をすると、市河は次いで結斗と爽馬を指差した
「で、こいつは俺と.....えーっと同じ料理研究部の結斗で、こっちが爽馬」
「よろしくね、麻依ちゃん(......料理研究部?)」
相変わらず爽馬は座ったまま「どうも」と一言、ぺこりとお辞儀しただけだったが、麻依は二人を驚いたような目で見ていた
市河が苦笑いしながら爽馬の横に座る
「こいつら意味わかんねーぐらい美男子だろ?」
「えっ.....あっ、う、うん。日向くんはこの方達といつも一緒にいるんだね」
うっとり2人を見つめていた麻依は我に返って頷くと、市河は小さく肩をすくめた
「そっ。驚くべきことにまだあと美形なのが2人いんだけどさー」
その会話を聞きながら結斗はスッと立ち上がる
「あはは.....。可愛い子に美形だなんで言われると照れちゃうね」
「言ったのはいっちーだけど」
爽馬は冷ややかなツッコミを入れながらヒョイッとたこ焼きを一つとって口へ放り込んだ
「ていうか爽馬、立って。席は女の子に譲るものでしょ?」



