景の後ろ姿が小さくなっていくのを、爽馬がただただ黙って見つめている

結斗はそんな彼をふわりと笑って見た


「今日の景ちゃん、可愛いよね。いつも可愛いけど」


「.....ついて、行けばよかったかもしれない」


「え?あ、今、景ちゃんに?」

爽馬の言葉に興味を示し、結斗は首を傾げながら彼の横に腰を下ろす

爽馬は彼の疑問に答えるでもなく、ただ景の行った方をぼうっと眺めていた


「.......よく分からないけど、迷ったりはしないんじゃない?流石に」

「あ......うん。景はしっかりしてるから」

「うん.....?」


話がかみ合っているのかいないのか

でもまぁ、これが爽馬かな?と結斗は思う

通常運転というやつだ


そしてしばらく景たちを待ち


結斗が言った通り
景は迷ったりせず、しっかり2人のところへ戻ってきた



市河と、もう一人女の子を連れて