景は心の中で、自分がまだ幼かった頃のことを思い出していた
たしか小学校二年生くらいだ
お姉ちゃんの美音(ミオト)と共に、寮母である両親のの手伝いをしていた
あの頃は、ママもパパも男子寮で働いていたんだっけ
久しぶりに男子寮に来たからか
何気ない寮での夕飯の時間の光景が
ふと頭の中に蘇った
「景、ママがね、向こうのテーブルをー、おしぼりで拭いてきてだってー」
「おねいちゃん」
「おしぼりじゃなくて、台拭きね。それが終わったら二人もお夕飯にしなさい」
「「はーい」」
「おっ、なになに?二人もメシの時間?」
「景ちゃんも美音ちゃんも一緒に食べようぜ」
「おう、おいでおいで!」
「「いいの!?」
「あら、じゃあ優しいお兄ちゃんたちと食べておいで」
「はーい」
お姉ちゃんと、男子寮の優しい生徒たちと一緒に食べたごはん
美味しかったな
そして、ちょっと悪ふざけをした生徒がいたら
ママはこうやって叱っていた
「-くん、食べ物で遊ぶのはやめてください」
「だってーコイツがさー」
「周りを見て。やめてください」
「なんだよ俺ばっか」
「やめなさいって言ってるでしょ!」
「……!」
なんでか分からないけど、ママに怒られると
何も言い返せなくなっちゃうんだよなぁ……



