ライもてっきり、生徒会が一丸となり結斗や景を追いかけているものだと思っていたが
実際2人を追いかけているのは魔術科役員で、それについて妖術科の役員が頭を抱えていることなどは予想していなかった
結斗の家のバックアップが欲しい......か......
「景が魔術科役員が結斗を追いかけてる理由を知ったら、怒んだろなー」
自分の考えていたことを咲夜が口にして、ライはピクリと反応する
「そうだね。結斗の能力とか関係なしに、ただ家柄目当てなら近付くなって怒鳴りそうだけど」
クスリと言う爽馬に、「それ思ったよね」、と咲夜が笑った
そんな2人を眺めながら、ライは今日、景と話したことについて考えていた
ーこの寮のメンツが、果たしてランダムで選ばれただけなのか
もしくは、意図があってこのメンツになったのか
「なぁ、魔術科役員たちは結斗の家のバックアップがどうのとか言ってんだろ。あいつは何者なんだ」
唐突に真剣そうな顔で尋ねるライに、なんだお前、と呟いてから咲夜は身体を揺らした
「さーー?ただ単にボンボンなんじゃねーの?社長の息子とか」
となると、社長の息子というのも、景の言っていた「わけあり生徒」に入るのではないか?



