爽馬が首をかしげて結斗を見る

結斗は珍しく尋ねてきた爽馬を見ると、表情を引き締めて頷いた


「僕はヴァンパイアだって言ったよね。

僕が変化する時は......例えば目が紅くなったり、八重歯が鋭くなったり、要は人間の形を保ったまま変化する

でも人間である景ちゃんが犬になるように、原型すら留めずに変化する人のことを完全変化型って言って

変化に僕らよりかは体力を使うんだよ。詳しくは君らもすぐ、習うと思うけど」

「へぇ」


説明を一緒に聞いた咲夜も、その説明に納得した様子でゆっくりと頷いた

「ふーーん。じゃあ俺は一反木綿だから完全変化型だな。でも体が辛いと感じたことはねぇよ」


「だからやっぱりアイツには何かあんだろ」

ライが言う


そのとき、寝ていた景が唸りながら体を起こした



「あ、おはよう景ちゃん、ご飯頂いてるよ」

「はよーー景」


「え、......ご飯??.....あ!ごめんなさい!」


「あああ大丈夫だから、ゆっくりしててよ」


慌てて起き上がろうとする景を結斗がとめる


「それより、お前の能力のこと、ちゃんと言えよ」


ライはジッと景を見て言った


あ......迷惑かけたしなぁ

ライ君怒ってるかなぁ


「うん.....そうだね」

景は頷いてから、テーブルのあいている椅子に腰掛けた



「......みっともないところを、見せてしまいました。夕飯のことも準備任せちゃって申し訳ないです」


「おう、気にすんな。謝ることじゃねえって」



咲夜から優しく言われ、景はすこし泣きそうになる



景は自分の能力のことを、四人にうちあけた