いきなり人間に戻った景は、真剣な表情になってライの方を向いた


ライは動かずに、景の真っ直ぐな瞳を見た


そして、ふわりと微笑む景に

息を飲んだ



「いや......別に」

「ふふ、素直に感謝されてよね」


景はベッドの上でくすくすと笑っている

ライにとって、その姿がとてつもなく可愛らしくて




もどかしかった


「お前さ......」

「さぁ戻ってライ!私ももう女子寮に戻るよ」



今、景にとって自分はどんな存在だ?


「さぁさぁ!」

「分かったよ」


景に明るく言われ、ライは複雑な気持ちのまま景の部屋を後にした