「あの!それはだめです!」
「寝れない子供のために親が横で添い寝してやんだろ、それだと思っとけ」
「思えません。あれだけ寮母がどうのこうの豪語してた人が、生徒と一緒に寝てたなんて笑えないでしょ」
景は慌てて早口で言ったが、ライは全く聞く耳を持たないようだ
三人や斎藤先生に、これがバレたらどうなることか
『笠上さんは、寮母になってこうして生徒と寝ることが目的だったのね!』
『景ちゃん、君ってそんな子だったんだね』
『残念だよ』
『まぁ咎めないけどさ。寮母になってほしくはねぇや』
だめだ
考えただけで恐ろしい
景は毛布から出ようとモゾモゾと動く
しかし、ライに後ろからしっかり手を回され
景は固まった
耳元でライが囁く
「逃げんなよ。俺がエロい事すると思ってんの」
「すでにしてますけど!」
後ろから手を回して抱きしめ……られたり?
囁いたりして、心臓に悪いことこの上ない
「どこがエロいんだよこれの」
「ライはこういうことやりなれてるのかもしれないけど……その、私は違うから!」
恥ずかしそうに動揺しながら言う景
暗い部屋の中、顔が赤いのかは良くわからなかったが
ライはそんな景をさらに強く毛布の中で抱きしめた
「してほしいんならしてやるよ」
「だーかーらー」
景はあきれ果ててくるりと寝返りを打ってライを見た
目の前にライの首元
少し見上げると、目が合った



