春の日差し

「同じ?」


私は身をのりだし、階段の下を覗く。



「なんだ、おまえ。階段の隅に隠れたり、身を乗り出したり、忙しいやつだな。ほら、おまえもおれも、名前に『桐』がつくだろ」




「くだらなっっ!」



私は慌てて口を塞ぐ。



先生相手に、くだらないと言ってしまったのはダメだ…。



「そうか?結構大切だろ。」




先生は首をすくめて笑った。



「そうかなぁ」




私の声が、階段にこだまする。




先生相手に、私、敬語使ってないよー…。




でも、今はそんなことはどうでもよかった。




「それより、おまえ、相談するつもりで来たんだろ?」



八桐先生の口から、意味のわからないワードが飛び出した。



「相談…って何の」



私が聞き返すと、八桐先生は随分驚いたように私を見た。



「じゃ、おまえ、筋金入りのサボりか。ダメじゃねーか。さっさと授業に戻れ」



先生は、『しっ、しっ』というように私を追い払う真似をした。