春の日差し

「おれのこと、知らないだろうな。おれは、理科担当の八桐だ。覚えておけ」



男の人は…っと、八桐さんは、言いたいだけいうと、じろりと私の方を睨む。




私にも自己紹介をさせるようだった。





「…あぁ、私の名前は、桐島 彩芽です。
1年1組…の。」



そう言うと、私は先生を眺め回す。



理科担当だと言っていたけれど、白衣も何も着ていないではないか。



私の学校では、理科担当の先生は全員白衣を着ている。(なぜだかはしらないけど。)



「なんだ?ジロジロおれのことを見て」


先生は、キョトンと首を傾げた。



「いえ、別に」



私はぶっきらぼうに応えると、階段の隅で更に小さく縮こまった。



「おまえも、同じだな」