私はそんなことを考えながら、疾風くんをチラッと見た。 すると、目が合ってしまい、すぐに視線を反らした。 やだ、どうしよう… っていうか今度こそ帰るって言わなきゃ! 私は帰りにくい雰囲気を意地で無視して、 「ごめん、用事があるから帰るね!」 と言って、皆の声も聞かずに外へ出た。 ―バタンッ 外に出ると、冷たい空気が気持ち良かった。 どうにか抜けれて良かったぁ… と、思った瞬間。 ―グイッ 「きゃっ!!」 誰かに手を引っ張られた。