Snow-White






「真白はさ、由樹のこと好きだよ。兄として妹とられたようで悔しいけど。」




煌輝さんがそう笑って言った。




「確かに…真白は優斗のことは一生忘れないと思う。忘れること…それは、お前も望んでないだろ?」




忘れて欲しいとは思わない。




気持ちが矛盾してるから、自分でもだんだん分からなくなるんだ。




「優斗の親友としても、真白の兄としても…俺は忘れて欲しいと思わない。」




俯いたままで、顔は見てないからわからないけど…




きっと…




きっと、涙を我慢している気がした。





俺も…




煌輝さんも…