数日後またヨンシはスティーリアの家を訪ねた
今度はゆっくり話そうと楽しみにして

ヨンシ:こんにちは!
スティーリアいますか?

メイド: ....お嬢様は...亡くなられましたよ

ヨンシ: え...

メイド: ヨンシ様がお帰りになられたあと
容態が急変して....そのまま....

涙をこらえながらメイドはそう告げた
ヨンシはあまりに衝撃的な現実に耳を疑った

ヨンシ:う....うそだ!
このまえおれがきたときは
げんきだったじゃないか!
わらってたじゃないか....

涙で目を潤ませながら叫んだ

メイド:えぇ...私も嘘だと信じたいですが
..うぅっ..これは....事実なのです....

泣きながらメイドは答えた
彼はその言葉に目の前が真っ暗になった
それまでの楽しかった記憶が
走馬灯のように駆け巡る....
もうあの笑顔もあの声も聞くことも
見ることもできない....
先ほどまで高鳴っていた心臓も
まるで止まってしまったのではないかというくらい心が冷めきってしまった

ヨンシ: ....お悔やみ申し上げます
おれはこれで....

彼はそれだけを告げて屋敷をあとにした...
それからというもの彼は笑わなくなった...
彼女を思い出してしまうから...

ヨンシ:俺はもう恋なんてしねぇ....

そう呟いて思い出を振り払うように
冷たい無表情な仮面をかぶり
その寂しさを隠してしまった....