まぁ、楓君は私を心配してくれてるみたいだから…。
感謝の気持ちは持たないと…。
保健室へ入ると、先生はいなかった。
でも、先生のいない保健室ってほぼいつもの事だから、何とも思わないけど。
「体温計持ってくるから、桜はそこに座ってて。」
楓君は保健室のベッドを指差して、私にそう言った。
「うん。ありがと。」
お礼を言いながら、ベッドに腰掛ける。
待っている間に、そっとスマホを出して確認してみると、やはり先生からLINEがきていた。
[授業中にLINEする何て、桜ちゃんいけない子だね?w]
先生からLINEしてきたくせに…。
そんな事を思いながらも、胸が高鳴る。
胸の奥から、じわじわと溢れでるような
何か熱いもの。
…私…病気なのかなぁ…。
[LINEをしてきたのは先生の方でしょっ!!]
[でも、返信何て、授業が終わってからも出来たでしょ?w]
うっ…。ごもっともです。
…だって、先生からLINEきたとき、すぐに返信しなきゃって思ったんだもん。
[私、今保健室いるんで、LINEしてて大丈夫ですもん。]
[え?!保健室?!具合悪いの?]
優しい言葉でそう聞かれると、何か…
先生に会いたくなってくる…。
よくわかんない…。
最近、自分が自分じゃないみたいだから。
[大丈夫です。楓君も一緒に居てくれてるし。]
あ…。今の、言い方間違えたかも…。
楓君がいるから大丈夫って意味になっちゃう…。
具合は大丈夫ですって意味だったんだけど…。
[桑原君もいるんだ?
なにそれ、俺がいた方が全然良いのに…。何で俺呼んでくれなかったの?]
[いや、楓君から一緒に行くって言ってきたんで。]
[ふーん…。俺も負けてらんないねw]
負けてらんない…?何が…?
先生と楓君は何か勝負してるのかな…。
「桜、はい。体温計。」
いきなり頭上から、楓君の声が聞こえる。
…やば…。
すぐにトーク画面を閉じる。
運よく、LINEしてる事は楓君に見られなかったから良かったんだけど…。



