「桜ちゃんは、気づいてないと思うけど、すれ違うたんびに、男の人たち、桜ちゃんの事見てるんだよ?…桜ちゃんを見るのは、俺だけでいいのに…。」

「意味が分かりません。…さりげなく
変態発言しないでください。」


小さな声で、喋る私たち。

はぁ…先生って変態だしキス魔だよね…。
1日に一回は、絶対キスされてる気がする。


先生は、私の腰に手をまわしながらも、真剣にじゃがいもを選ぶ。

2、3個選びレジへと並ぶ。


「一緒に、どっか行きたいねー…。」

「何言ってるんですか…。興味ありません。」


…嘘。
ほんとは、興味ある…。
先生と一緒にいたいって、一緒に出かけたいって思ってる。

…でも、そんなこと言ったら、平常心保てなくなる気がするから…。


「…そんな事言ってられるのは…今のうちだけだよ…?」


レジを打っている最中に、先生は私にそう耳打ちする。

…私、囁かれるのって慣れてない…。

今のうちだけ…か…。
あはは。あり得ないって。

別に先生の事なんて好きじゃないし…。


「…そんな事ありません。」

「そんな事あったらどうする?」


先生は、意地悪く笑う。


「……嘘つく悪い子には…お仕置きだよ?」


言ってる事は意地悪なのに、声がすごく甘くて、落ち着くようなドキドキするような感覚になる。