『桜ちゃん?!聞こえる?!』
「…え、あ、はい。」
『多分、すぐ着くから。…スーパーにはあとどれくらいかかる?』
「まだ…かかりますね…。」
『分かった。…着いたら、いる位置教えてね?』
「…分かりました。」
電話は繋いでる。
…先生は喋る事をやめない。
いつもの感じで、喋る先生。
……安心させようとしてくれてるのかな…。
『何かさぁ、今日桜ちゃんを家まで送ったとき思ったんだけど、俺ん家と桜ちゃん家ってそんな離れてないんだよね。』
「え?!…そうなんですか?」
『うん。俺ん家もこの近くにあるよ?』
「えっ。…初知りですね。」
…もう着くからっていうの、本当だったんだ。
じゃぁ、もうつくかな…?
先生は、走ってくれてるのか、たまに
走ってる時のあの足音、息切れが聞こえる。
『桜ちゃん、もう着く。…場所教えて?』
「えと…まだ十字路何ですけど…。」
『あー、じゃぁ自力で探すね。』
…先生は、この近くにいる…。
もうすぐで、先生に会える…。
会えそうなのに、会えないこの感じが、すごくもどかしい。
まだ、あとはつけられてる…。
私の家は、もう知られちゃったりしてないよね…?



