午後の授業が終わり、もう放課後。
江梨子は、晶人君と帰るみたいで。


「じゃぁ、桜!!読書楽しんでね!!
…バイバーイっ♪」

「…うんっ!!バイバイっ♪」


江梨子と別れた後、私はスクールバッグを持って図書室へ向かった。


図書室へ向かってる途中、女子たちが
「日向先生どこいったんだろ。」って
口々に言って階段をかけ降りていった。


相変わらず、榎元先生は人気だな…。


そんなことを思いつつ、私は図書室方向へ足を進めた。




***


図書室へ入ると、中は誰もいない。
図書室を管理してる先生も本を読んでる生徒も誰一人いなかった。


…逆にその方が良いんだけどね。


日当たりの良いその図書室は、放課後だとより良い感じで。

楽しく本を読めそうな気がした。

私は、日当たりの良いはじっこの席にスクールバッグを置いて、お目当ての本を探した。