日向の瞳に私が映る。
目……逸らせない…。


「…………ごめん。頑張って抑えてたんだけど…やっぱ抑えらんない。」

「え………」


重なる唇。

それは、だんだんと激しさを増して。
息をするのを許してくれないそのキスが……心地よかった。


“好き”“愛”


そんな感情が伝わってくる。


「ひゅ…が……っ…ん!!…んん!!」


苦しいけど、だけどこの感じが心地いい。

…日向の唇がゆっくりと離れた。


正直……もっとしていたかったな……。


一気に酸素を送り込む。
息一つ乱していない日向は聞こえるか聞こえないかくらいの声で言った。



「…この先は……まだ桜には早いから。……大人になったら教えてあげる。」




私の髪をすいた。

唇が重なってしまいそうで、重ならない数センチがもどかしい。


日向のいってる意味は私にはまだよく分からなかったけど、大人になったら分かるんだろうな……。










――――――………