「榎本せんせぇー。」
職員室前にいる日向に声をかける。
「あ、さく………舞姫さんっ。」
今、私の事桜って言いそうなってたっ。
面白いっ。私だけじゃなかったんだ~。
「先生方にも校長先生にも、怪我してる舞姫さんを家まで車で送るって事了承得てるから。」
わざわざ了承得てくれたんだ……。
「行こっか。」
「はい。」
歩き出す日向の後ろをついて歩く。
やっぱり階段を降りる時は、私の手を取ってゆっくり降りてくれる。
いちいちキュンキュンする私の胸。
やっぱり…私日向じゃなきゃダメだな…って思う。
「はい。どーぞ。」
「ありがと。」
日向が車の扉を開けてくれる。
へぇ…車の色白なんだ~…。
何か日向っぽい。
ちゃんとお手入れしてるんだな…。
車体がすごくピカピカだから。
乗り込むと座り心地がすごく良い。
生地が柔らかくて、中にクッションがあるからふわふわ。
「暖房つけるから、暑かったら言って?」
「うん。分かった。」
日向は暖房をつけると、車を走らせた。



