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ズキズキする腕を庇いながらも、授業をうけ、放課後を向かえた午後4時半。
「桜。一人で大丈夫か?」
楓君が心配してくれる。
丁度、日向の所へ行こうと教室で帰る準備をしていた私。
……そう言えば…楓君に…報告してなかったな……。
「楓君……あのね……日向に…バレてたの…。」
「はっ?!」
「も、もとから、知ってたみたいで。
だから、今日日向が女子たちから助けてくれて…。」
「マジでいってんの?!」
「うん。」
楓君…驚きすぎ……。
「助けてくれたって……まさか…」
「………階段から落ちました…。」
「怪我は?」
「腕を少し…怪我しまして……」
楓君が…苦しそうな顔をする。
「……わりぃ。守れなくて。」
「ううん。大丈夫。楓君が私の事気遣ってくれてたのは十分伝わってるから。」
本当なんだよ。
守ろうって必死になってくれたこの気持ち…ちゃんと伝わってる。
日向も楓君もそうだけど、
気遣ってくれてるから、心強くて、それだけで私は救われてるの。
「だから、ありがとう。」
精一杯の笑顔で私はお礼を言った。
楓君は照れたように笑う。
「……じゃぁ、私、今日日向に送ってもらう事になってるから。もう行かなくちゃ。」
「………おう。」
少しだけ悲しそうな顔を見せた気がした。



