次の日の朝、私はいつもよりやけに目が冴えている。

多分…昨日のせい…。

私は制服に着替えた。

…やっぱり遊ばれてるよね…。
信じちゃダメだよね…。

初めて出会ったその時に普通好きなんて言わないよね…。
いや…言うのかもしれない…。

いやいや!!やっぱり言わないって…!!

し、しかも!!キ、キス何て普通しないよ…!!


あのときの私は、どうかしてたんだよ…。


先生は私で遊んでる…。
なるべく、校舎では会わないようにしよう。





***


家ではそんな風に思ってたんだけど…


「桜ちゃんおはよー。」


何で話しかけてくるの…。
教室に入ったとたん話しかけられた。
朝なのに随分と元気だなぁ…。


「あ。先生、今日は江梨子いないんですか?」

「あぁ。今日風邪で休みだって。」

「そっか…」


江梨子が風邪で休むなんて…。
何か珍しいな…晶人君がもし来たら休みだって言っておかないと…。

いや…ラブラブな二人だから、江梨子が風邪ってこともう知ってる可能性は高いかも…。



「桜ちゃんどうしたの?」

「えっ?いや…何でも…ていうか話しかけないでください。ただでさえも女子たちに人気があるんだから、私と話してる所見られたらヤバイですよ。」

「誰と話すかは、俺自身が決めることだよ?言ったでしょ?俺は桜ちゃんにしか興味ないって。」



いやいや、そんな笑顔で言われても…困るっていうか…。



「俺は桜ちゃんと話がしたい。だから今こうして桜ちゃんと話してる。」

「……」



まぁ、ごもっともですけど…。
あぁいう系の女子たちは、気に入らない事があれば叩きのめすってタイプだから、正直怖いんだもん…。

私、そんな強くないし…背も低いし…。