日向との会話は楽しくて時間がたつのも忘れてしまいそうなくらい。
気づけばもう、生徒は完全に下校していなければならない時間帯だった。
やっぱり、冬に近づくにつれて空が暗くなる時間は早くなる。
日向は空を眺めながらボソッと呟く。
「5時半なのに、もう暗いね…。
……一緒に帰ろっか。」
何を考えながら言ってるんだろう…。
……こっち…向いてほしいな…。
あ…。日向って…まつ毛長いんだ…。
「あ、あのねっ……実はっ…私っ……」
「ん?どしたの?」
やっぱりダメだ…。言えない…。
日向にどうしても甘えちゃう……。
いじめられてる私を日向が知ったら呆れるかもしれない…。
幻滅されるかもしれない……。
それも凄く不安だけど、何より、迷惑かけちゃう事が……困らせちゃう事が一番不安なの。
「…う、ううん。やっぱ…何でもないっ…。」
「そっか。」
日向の笑顔を見てると自然とこっちまで温かい気持ちになってくるんだ。
「帰ろっか。」
やっぱり言えない。
………ずっと甘えすぎててもダメだよね…。
自分で何とかしなくちゃっ。
だから、やっぱり秘密にする。
「うんっ。」



