「どした?」
いきなり頭上から日向の声が聞こえる。
はぁ……空耳が聞こえるなんて。
私けっこう重症かもしれない…。
「ねぇ、ずっと着信音鳴ってるよ?」
そうなんだよね…。
あの暴言メールがずっと休みなく届いてる。
……あ、そっか。
サイレントマナーにしとけば良いのか。
私ってばバカだなー。ずっとうるさいなぁ何て思って我慢してたんだから。
手でスマホを探ってみれば、何やら人肌のような……ものに…触れた気が……。
「あははっ。どしたの?手繋ぎたいの?」
どうやら、空耳ではなかったらしい。
手を絡めてくる日向の手は大きくて、改めて男ということを実感させられた。
顔を上げれば、日向が私を見つめていた。
「…………遅い…。」
「ごめんね。一緒に帰れるようにやること全部済ませてたから。」
ちゃんと、私の事考えてくれてるんだな…。
「てか、さっきからたくさんメールきてるけど?見ないの?」
「う、うんっ。帰ってから見るっ。」
「そっか。」
スマホをすぐにサイレントマナーにする。
メールがきたことを知らせるランプが点滅していても、耳障りな着信音は聞こえなくなる。
「ねぇ、6限目の授業どうだった?」
「えっ?」
6限目は……あの大量の手紙しか印象に残って無いんだけど……。
他に何かあったっけ?
「えっ?うっそ!!あははっ。キスマークのこと誰にも不思議がられなかったのっ?」



