確かに後ろは目立つ。
私なんて窓側の一番後ろの席だから。
……目立つに決まってる。
でも…、教科書見てる風にスマホいじってたから…大丈夫かと…。
「…ごめんなさい…。」
私はうつ向きながら小さな声で謝った。
そんな私を見て日向は笑う。
「あははっ。大丈夫だよ。…だ、け、ど、この授業が終わったら生徒指導室来てね?」
日向の笑みが一瞬にして黒い笑みへと変わる。
女子の皆さんは、日向と二人きりになれる事を羨ましがってるけど……
私は恐怖でしかない…。
あの黒い笑はなに…?!
絶対何か企んでるって…!!
「って言うことで…舞姫さん、47ページの英文読んでー。」
「えっ?!…え…あ、え、……はい。」
生徒に英文読ませたことないのに!!!!
英文読むときは日向だったじゃん!!!!
日向ってなに?!
子犬と見せかけたSですか?!
違うよね?やっぱり子犬だよね?子犬何だよねっ?!
そう思いながらも、私は英文を読む。
「えーっと…、For many centuries, dogs and humans have been living …………―――」
私の視界ギリギリに残した日向。
……笑ってる。
初めて日向が意地悪だと感じた瞬間だった。



