【完】私の彼は純粋くん。




「なにそれっ!?
告白の仕方まで可愛いとは...」



そう言ってキャーキャー騒ぐのは、私の親友の原野 暁実(Akemi Harano)。
暁実は可愛いものが大好きで、もちろん麻十くんのこともチェックしていた。



「いいなぁ、あんな可愛い子と付き合いたいっ!!」



ってずっと騒いでいる。






そんなこんなで放課後になり、教室掃除が割り当たっていた私は、暁実と一緒に掃除をしていた。



「笹峰さんっ!!」



声のする方をみると、また顔を赤くしている麻十くんの姿が。



「あのさ、一緒に帰らないっ!?」



途中で声が裏返る可愛い麻十くん。
でも残念なお知らせ...



「私図書委員の仕事あるんだ。」



そう言うと赤かった顔を今度は青くして俯いてしまった。



「そっか...」



そんな落ち込まないでよ。こっちまで悲しくなっちゃうじゃん。



「あ、あのさ、麻十くんがいいなら図書委員の仕事終わったら一緒に帰ろ...??」



俯いてる彼の耳元でそう言うと、彼は勢いよく顔をあげて、



「一緒に帰る!!」



うっ...
なんですか、その笑顔。
まるで散歩につれてってもらう犬みたいな...



「じゃあ私図書室行くから...」



「俺もついてくよ!!」



そういってしっぽ(ないけど)を振ってついてきた。