どうせこのお客さんも、無理してチャラついてる男か、それともナイスバディなお姉さんなんだろう。


いつになったら、私に恋が来るのやら。


そう思いながら、注文を待っているテーブルへと足を進めていたが……私は持っている伝票用紙を落とした。


「ちょ、君大丈夫?」


そのテーブルの4人組の中の1人の男の人がそう言って、伝票を拾ってくれた。だけど、私の体はその中の1人の男の人に釘付けになっていた。


「イケメン……」


黒縁のメガネ。長すぎない黒髪。鎖骨のラインが素敵なキリッとした横顔。


「あの!お名前は!?」


「俺?俺は~」


伝票を拾ってくれた金髪の男の人が横入りする。


「あ、違います!そこの黒縁メガネのイケメンの方です!」


私の言葉に、ジロっと私を睨む黒縁イケメン。やばい!その睨む目さえもカッコイイ!


「あーコイツ?コイツの名前は内田……」


「言うな、ボケ」


しゃ、喋ったぁ!