一歩、花音が横田に近づく。横田は思わず後ずさり。
「あたし、許さないから。そうやって女の子を傷つけてきたことも、陽をバカにしたことも」
「な、何だよこの女っ」
そう言いながら横田達は校舎へと駆けていった。
「ちょっと!陽にまだ謝ってないでしょー!?」
そんな横田達に懲りない花音は叫んだ。
「花音」
そんな小さな背中に呼びかける。
「花音、ありがとうな」
動かない花音に一歩、また一歩近づく。
「……るせなかった……」
そう言って振り向いた花音の目には、涙が浮かんでいた。
「許せなかった。陽の、あたしの大事な陽をバカにするなんて……」
「花音」
「悔しいよぉ……っ」
持っていたゴミ袋を手放し、震える花音を抱きしめた。
「俺こそ悔しい。お前のことバカにするとか許せねぇ。ぶん殴ればよかったよ」
「そんなこと……」
「あのな、好きな女のことバカにされて、こんなに泣かせてくれて、ヘーキでいられるかっての」


