~Special Short Story~




花音が俺の部屋から出て行っても、花音の香りが残っている気がした。


「……最後のチャンスだったのかな」


もう明日からはココに来ないかもしれない。そんな考えも頭を過ぎる。


テツ、俺やっぱりダメだ。


チャンスを逃すようなバカな男だけど、花音のことを誰にも渡したくないって思ってる。







─────翌日、告白の返事の日。


「ゴミ出しジャンケン、ジャンケンぽん!」


掃除時間。教室掃除の俺はジャンケンで負け、ゴミ出しに行く羽目になってしまっていた。


「……袋3つなんだけど、誰か手伝って」


「1人で行ってらっしゃい!」


クソ、いつもなら誰かしら一緒に行ってくれんのに。テツの奴も他の男子とほうきで遊んでっし。


仕方なく俺は3つのゴミ袋を持ち、教室を後にした。ゴミ出しの場所は北校舎だから、俺達の教室から遠いから誰も行きたがらない。


「……今日はツイてねーな」


ゴミ出しジャンケンで負けたこともだけど、朝花音とも会えなかった。そして今日はまだ一度も花音の姿を見ていないのだ。