「ほーお。あの横田がねぇ」
昼休み。学食を食べながら俺の目の前に座るテツが頷く。俺は一応ラインで花音に承諾を得て、一連の流れをテツに説明した。
「返事、明日じゃん。お前どーすんの?」
「どーするも何も花音が決めることだし」
「お前、花音ちゃんのこと好きなんだろ?」
少し声のトーンを落として俺に尋ねるテツ。
「……そーだけど」
「何かこう思ったりしないわけ?花音は誰にも渡さない!花音が他のヤローといるなんてゴメンだ!とか」
「思わなくもないけど」
「あ、それは思うんだ?」
「……悪いかよ」
言った後に恥ずかしくなって、水を一気飲みした。
「お前、俺の前では割りと素直なのに、花音ちゃんの前になると変に冷静になるよな?」
「うるせ。花音にカッコ悪いとこ見せたくねーし」
「うわー、花音ちゃんに見せてあげたいよ」
本当は、俺の部屋に花音が来る度にドキドキして、平然とする態度をとるのもやっとなんだ。
花音が傍にいる。
それだけでどんなに緊張するか……花音は分かってないけどな。


