目黒くんの視線があたしの後ろにある。ゆっくり振り返ると……
「香山先輩!?」
なぜか香山先輩の姿あり。
「おっす」
「いや、おっすじゃなくて!」
「なんだよ。じゃあお待たせハニー」
「ハ、ハニー!?何言ってんですか!?」
あたしのお得意のパンチを、香山先輩の左脇腹へヒットさせようとするが、香山先輩の手によって止められた。
「まぁ、こういうことだから、目黒くん、コイツのことは諦めてくんね?」
香山先輩があたしの肩を自分の元へ引き寄せながら言う。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
あたしは香山先輩の腕からすり抜ける。
「おい、6ば」
「香山先輩、あたしは今目黒くんへの返事をしている最中なんです。邪魔しないでください!」
香山先輩を少し離れた場所へ押しやり、すぐに目黒くんの元へ駆け寄る。
「あたし、目黒くんのことが好きだったんだ。だから、目黒くん目当てでサッカー部の練習を見に行ってたし、電車でも目黒くんに会えるのが嬉しかった」
毎日、頭の中は目黒くんの日々で、片思いを楽しんでいたんだ。


