~Special Short Story~




「もう嫌だよ~」


今朝、重い足取りで正門へ向かうと香山先輩の姿を発見。彼はあたしに気づくとすぐさまこっちに向かってきたから、猛ダッシュで裏門へ逃げたあたし。


それからも廊下で姿を見つけたらダッシュ、今日は香山先輩から逃げてばかりだ。


「でも、返事してないんでしょ?」


「返事するも何も、香山先輩があたしのことを好きだったなんて信じられなくて」


「6番」


ギクリ。


教室に姿を見せたのは、香山先輩。


「未紀、呼んでるよ」


「香山先輩、すごいオーラだよ。早く行きな」


2人に急かされて、俯きながら香山先輩の元へ向かう。


「なんで逃げんだよ」


教室から離れた廊下で、香山先輩と向き合う形になるも、あたしの視線は足元へ。


「どんな顔していいか分からなくて……」


「そんなの俺だって一緒」


それはそうなんですけど。


「目黒がお前のこと誘うから、焦ったらそのまま告ってた。冗談じゃねーからな」


顔が熱くなって余計に香山先輩の顔が見れない。だけど、ずっとそういうわけにもいかなかった。


「おい、こっち見ろって」


香山先輩の両手で顔をつまれ、無理矢理先輩の方へ顔を向かされた。超香山先輩の顔が間近にあるんですけど!?