それから数週間が経った。あれから香山先輩との関わりは……ないわけがなかった。
たまったま廊下で会ってしまう時には、アホって口パクで言われたり、放課後のサッカー部鑑賞も一緒にするようになってさ。
「お互い好きな人がサッカー部にいるからだけど、未紀、香山先輩といるの多くなってきたよねっ」
ある日の昼休み。サヤがそう口にした。
「そうだよね。前より香山先輩のこと嫌がってなさそうじゃん?」
シズも頷きながら言う。
「絡みはウザイけど、片思いしてるんだなって思うと仲間意識が芽生えてね」
これは本音。
あの女の先輩を見つめているその姿は、バカにできない。
一度フラれてるみたいだし、余計切ないんだろうなって思うし。
「目黒くんのことは」
「好き!」
「じゃあ、香山先輩のことは?」
「うーん、真ん中?」
どっちでもない。前よりは苦手じゃない。
「じゃああれだね。転機が訪れると好きになりかねないんだ!」
サヤがニヤッと笑う。
「ないない」
キッパリと答えるあたし。


