~Special Short Story~




「もう少し待ってみるか」


─────おーい、寝てんのか?


麻央に一言だけLINEを送り、スマホの明かりを消す。そして、少しだけイスを倒して目を閉じる。


あ、今更だけど、ケーキとか買ってくればよかったな。大きなイチゴに生クリームたっぷりで……いや待てよ?もう麻央ママが用意してっかな?


コンコン


そんなことを考えていると、車の窓を叩く音がした。え!誰!?お巡りさん!?不審者扱いされてないよな!?慌てて目を開けて体を起こし、窓を叩いた主を見てみる。


「……ま、麻央!」


まだ制服姿の愛しの彼女の姿を確認して、俺は窓を開ける。


「よっ」


「よっ、じゃねーよ。電話とラインしたんだけど」


「あー部屋に置きっぱだ」


「だから出ないわけだな。てか、お前どこ行ってたんだよ」


「コンビニ。チョコ食べたくなって。あ、はい。コーヒー」


手に持っていたコンビニ袋から、俺がいつも飲むコーヒーを取り出した麻央。


やばい。嬉しくて涙出そう。