~Special Short Story~




「俺の誕生日大作戦……まさかの危機!?」


なんて一人で言ってみるけど、助手席からいつものようなクールなツッコミは聞こえてこない。


……早く麻央に会いたいな。


一目惚れしたのも告白したのも、俺。電話やLINEをするのも、会いに行くのもほとんど、俺。


一度だけ麻央が電車で俺のアパートに来てくれたけど、帰りは無事に家に帰れたか不安で、麻央に何度も連絡を入れて怒られた。


それからは、俺が会いに行くようにしている。麻央は美人だし、何かあってからじゃ遅いから。





「……着いた」


車内に流れるお気に入りの曲を聴きながら運転して30分後、目的地の麻央宅に到着。路肩に車を止め、ハザードマークをつける。


そしてスマホを取り出し、愛しの彼女へ電話をする。


─────RRRR……


麻央の部屋の電気はついているから、部屋にいると思われる。でも、なかなか電話口から麻央の声は聞こえてこない。


寝てんのか?アイツ。