ジリリリリリリ…

朝のベルがなる。

起きるのが苦手な私にとって、このベルは

地獄の音。

「あーもううるさい」

と言いながらいつも起きるけど

リビングに下りると、お母さんがごはんを

作っている。

「お母さんおはよ」

「あら。おはよう♥ねぇ萌衣久ちゃんみ

て?このヘアピンどうかしら?」

と、朝からセットするのが大変そうなアッ

プヘアにつけたヘアピンをみせてきた。

今時っぽい感じのピンがついていた。

「いいと思うー」

と適当に返事しながらご飯を食べている

と、

「もぅいいわよー。愛琉ちゃんに聞くか

らっ」

と、すねた。

「愛琉ちゃんー♡みてみてーかわいいで

しょ?♡」


「かんわぃ~♡さすがままぁ♡」

と言う朝からハイテンションのお二人で

す。

ご飯を食べ終えて、長い黒髪を念入りにく

しでといた。

なんの取り柄もない私だけど、髪の毛には

ちょっと自身がある。

あ。時間ないや、急いで制服着なきゃ。

私はオシャレとか興味ないから指定通りに

制服を着る。

シャツは一番上までとめて、スカートは膝

丈。

変に目立つと先輩に目つけられるからね。

まぁ。私の姉3人は大変だったらしいけ

ど。目立つからなー。

だから学校では愛琉と一緒にいたくない。

私まで目立つから