「とある昔の日…」



私は怖くて枕を頭から被ってブルブルしていた。


「―――大事な皿を割ってしまった女の女将さんは…」



そこで昌くんがニヤリと微笑むと、



「偉い殿方に殺されたそうです。以来夜になると井戸からはお皿を数える女の人の声が ……」



「ギャー~!!む、無理!無理無理!」



私は涙目になりながら夏実に抱きついた。



「キャ!?ゆ、由季!?」


私は夏実の腕の中でブルブル震えた。



――――――カチ…


すると、電気がつき部屋がほんのりと色づき始めた。


「これなら眠れるだろ…」


信はにひっとしながら再び布団にはいる。