「はい。お茶どうぞ」
私は人数分のお茶を用意し机の上においた。
「ありがと…」
昌くんはそう言い微笑んだ。
それに私も微笑み返す。
「さぁて…やりますか…」
夏実は勉強用具を取り出し机の上に広げる。
「そうだね…」
そして、私達も勉強用具を広げる。
しばらくして羽柴くんが私の肩を突っつく。
「どうしたの?羽柴くん」
「ここ、ここ教えてもらっていい?」
羽柴くんが指を指した所は数学の応用問題。
「ここはね…(x-2)をここに代入して計算を変えてやると―――」
「おーなるほど…ありがと…由季ちゃんって教えるの上手いな…」
羽柴くんはそう言いにこりと微笑んだ。


