「何がじゃない!!琉、恭がどうして、由季と別れたのか知ってるでしょ?!」 私達の間に風が流れる。 「知ってるよ……」 「なら!」 「けど!」 次は琉が声をあげる。 「教えられない……」 「なに、よ…それ」 意味が分からない。こんな時なのに… こんな時だからこそ知りたいのに…。 「いつ教えてくれるのよ…」 私の質問に琉はこう答えた。 「夏実がもっと成長したら…」 琉は眩しそうな笑顔で言った。