翌日…。
私と琉は休み時間恭を呼び、昨日のことについて話した。
「は?マジで?……アイツ!」
話を聞いた恭は怒りの顔で満ちていたが、やがて冷静さを取り戻す。
「ソイツには俺がいっとく…由季に謝ってもらうように言ってみるよ……」
「うん、よろしくね…」
そして、恭は静かにその場から去った。
しかし、これが、運命の引き金となった。
この時の私はそんなこと微塵も思っていない。
教室に戻り私と琉は由季に近づく。
「由季、恭にはちゃんと伝えといたから…平気だよ?」
「………うん、ありがとう…夏実」
由季は辛そうに笑顔を見せる。


