「知らねぇよ…俺も…」


この言葉を言うと夏実ちゃんはまたイスに座り直す。




「3人とも…由季の元カレが村道って知ってるよね…」




琉の言葉に俺は頷く。



「由季ちゃんに昔何があったの?」



昌が心配そうに訊ねると琉と夏実ちゃんは顔を見合わせてやがて全てを話すように語り始めた。



「あれはね……まだ、恭と由季が付き合ってしばらくたった頃の話――――」


――――――――――
――――――
――

~Side夏実~



「恭くん!待ってよ!」


「おせぇよ由季!置いてくぞ!」



その姿はまるで誰もが羨ましがるカップル。