「ほら、飲めよ…これ、好きだろ?ココア…」
「あ、ありがと、う…」
声が途切れ途切れになりながら私は恭くんから飲み物を受けとる。
温かいココアが私の喉を優しく通ってく。
心が温まるような温かさだ。
「泣いてたのは予想つくよ…」
恭くんは呆れながら呟く。
「私、自分の事しか考えてなかったよ…」
声を振り絞り私は話す。
私は周りが見えていなかった。
「………なぁ、由季、俺と付き合おう…もう一回…」
恭くんの口から驚きの言葉が出た。
「え?……だって…」
「俺なら由季をもう、二度と悲しませない…って約束ができる」
真剣な言葉に私は声がつまる。