「そこのタンス…鍵が掛かってるだろ…中身は…写真とかストラップだろ…」
村道がタンスを指差して言う。
「は?何でそう言えるんだよ…」
不可解な事に疑問を抱く俺。
てか、こいつ…由季の何なんだよ…。
「お前、由季の何?何で部屋の場所知ってんだよ」
知りたくて遂に聞いてしまう。
俺の言葉に村道は本気で驚いていた。
やがて、なにかを悟ると同時に口を開く。
「由季の…元彼…と、いった方がいいかな?」
俺と村道の間に間が生まれる。
「由季は、そんなこと一言も…」
何で言ってくんなかったんだ…。
俺の唖然に村道は構わず話を続けた。


