「由季……懐かしいな…ここ」
「うん、」
私と信は夕日を見ながら思い出す。
文化祭終了後にここで約束したことを…。
「あのときは楽しかったよな♪」
「うん、本当に」
私は小さく微笑む。
「けれど…もう、そんなの無理、だよな…」
「………え?」
急に嫌なことを想像した私は動揺を隠せない。
「由季………俺はお前に無理をしてほしくないんだ…」
「無理?、無理なんてして、ないよ?」
私は表情を崩す。
「知ってるんだよ?俺…お前の元彼氏が村道恭だと、」
嘘、でしょ?
驚きで言葉も出ない私に信は構わず話す。


